仮想通貨を稼ぐ
仮想通貨圏(クリプトエコノミクス)が世の中に広まるための一つの契機として,仮想通貨の入手が容易になることは重要です。
これは換金が容易になるということではなく,仮想通貨を「稼ぐ」ことが容易になるという意味です。
現実の通貨で稼げるものを敢えて仮想通貨で稼ぐというのは,国際間の取引の場合以外は「かえって面倒」になるだけな気がします。なので,現実の通貨では稼げない手段で,仮想通貨を稼ぐということが重要です。
現状、既にいくつかの手段で仮想通貨を稼ぐことができるようになっています。
- マイニング
仮想通貨を稼ぐ伝統的手段です。ただ、マイニングの現状からすると個人がマイニングをして仮想通貨を稼ぎ、それにより仮想通貨が世の中に広がるということは難しいだろうと思います。
もっとも、個人のPCやスマホを利用して気軽にマイニングができる仕組みが整えば、仮想通貨を気軽に稼いで、クリプトエコノミクスが拡大する契機になる可能性はあります。 - レンディング
仮想通貨の貸し出しのようなものですが、実際のところは銀行預金(今の銀行預金ではなく、多少金利がついた昔のヤツ)のようなイメージのようです。
ただ、金利で言うと一桁%のことが多いので、数千円を稼ごうにも、ある程度まとまった資金が必要そうです。一般に普及するきっかけとしては少し弱いかもしれません。 - その他、流動性供給
レンディングとほぼ同じような形になりますが、仮想通貨の交換所や、ベッティング(賭け)サイトに資金を供給することで、やはり金利的な収入を得ることができます。これもレンディングと同じで、まとまった資金が必要になります。 - NFTアート
デジタルアートを作る才能がある人には有効な手段の候補です。ただ、そういった能力がある人は限られますので、一般的に多くの人がお金を稼ぐ手段になるかというと難しい気がします。 - ゲーム内通貨
ゲーム内の通貨をゲーム外のクリプトエコノミクスで使用できるようになると、大きく変わるだろうと思います。でも、国家秩序との関係である程度の緊張関係が生まれそうです。ここをうまく切り抜けると、一気に広がるきっかけになるかもという気がします。 - クリプトエコノミクスでの仕事
Klerosはクリプトエコノミクスでの裁判システムですが、その裁判員(陪審員)は有償です。事件の解決に参加することで仮想通貨を得ることできます。
その他、プログラムのバグ探しのような、インターネット経由で発注受注でき、匿名で仕事をしてもかまわないようなものだと、銀行経由での現実通貨のやりとりより、仮想通貨を自動的に得られる仕組みに合理性がありそうです。
まだ、決定的なものはありませんが、すでに萌芽はありますので、一気にクリプトエコノミクスが一般化する可能性は否定できなさそうです。